標本から得られた量は、母集団から得られる量と、どう対応しているのか考えたことありませんでした^^;

統計学入門 (基礎統計学?)

統計学入門 (基礎統計学?)

最近必要になったので、ちょっと読んでいる。
一応、“統計”力学は、知っているのだけれど、
統計学については、平均と分散ぐらいしか知らなかったわけで、ちょっと恥ずかしい。
何はともあれ、読み進め中。


標本抽出から、母集団の特徴を導くという始点は、
統計学では、基本中の基本のようだけど、
これまで僕の中にはなかった観点だったので、感動した。
また、標本から得られた、標本平均や標本分散の正当性を確率を用いて記述しているのには、
驚いた。*1


よくよく考えてみると、
統計力学では、母集団を仮定して、いろいろな物理量の特徴を導いている。
しかしながら、現実の観測では、母集団を観測することは不可能で、
あくまでも、母集団から抽出された標本を(有限個)観測しているに過ぎない。
もちろん、大数の法則なり、中心極限定理なりで、
平均値については、観測量と統計力学で導かれた量を対応付けることは出来るが、
それが、一致するかどうかは、また別の話。
こういう基本的な視点が抜けていたことを恥じつつ、また勉強を続けよう。


ちなみに、読み進めるのは、理系の学生ならかなり容易だと思う。
ただし、数式の詳細な説明がたびたび省かれているので、
その辺を追いたい場合は、別の本を見ないとね。
しかしながら、広く統計学のことを見ることができるので、
手元において置いて損はなさげだと思う。

*1:標本平均・標本分散が、母集団からの確率変数で記述されている、ということを考えれば、明らか。なんでこれまで知らなかったのよ???